2009年11月11日

Sphinxについていろいろ考え中・・・

Sphinxについていろいろ考え中です。ツールとしてのすばらしさは申し分なく、いろいろ夢が広がりすぎて困ってしまうぐらいです。悩んでいるテーマは2つ。

Sphinx hack-a-thon

@aohtaから、公式ハッシュタグについてのアナウンスもあった、Sphinx hack-a-thon。偶然、同日に同じ会場でやることになっている、Python hack-a-thonと共同開催です。やる内容はこんな感じかな、と思っています。

ハンズオン

Sphinxをインストールしてみて、料理のレシピか何かのドキュメントを作ってみよう!という30分〜50分程度のハンズオン。参考資料は↓このあたり。手前味噌だけど。@MiCHiLUがPDF出力とか説明してくれたりするかな!?

ハッカソン

The Go Programming Languageが発表されたので、みんなで翻訳大会・・・とかどう?チュートリアルと、Effective Goだけでも・・・Pythonを関するイベントでPython以外をやるのがこのコミュニティの特徴だよねw 勉強会に勉強しにくるやつは素人というけれど、このコミュニティでは、Pythonをやっているやつは素人・・・なんてそのうち言われるかも、という感じは少し感じます。

Sphinxユーザ会(仮)

Sphinxユーザ会を立ち上げますよ!と宣言して1週間ちょっと。Python hack-a-thonでPython関係の仲間に声をかけて、協力者を募って、色々意見交換しながら作っていこうかな、と思っています。とりあえず、sphinx-users.jpというドメインは取得しました。吉岡勉強会の第一法則によると、勉強会にかけるコスト<勉強会のメリット、という状況になれば、どんどんラクに回っていくというのがあるので、あんまり頑張らない方向で考えています。

  • サイトはSphinx?Blog?
  • MLを作る?作らないでTwitterのハッシュタグ&リスト機能だけでやる?
  • 単独イベントを開催するコンテンツはないので、他のイベントに寄生する。今回みたいに。
  • コミュニティは人間関係が基本。Sphinx唐揚げ#1というイベントをすでにやった(あまりSphinxは語らなかったけど)、今後も、交流会&成果自慢みたいなイベントはちょくちょくやりたい。
  • イベントをするときはATNDとかこくちーずを利用。自前では作らない。
  • これとか、これとか、これみたいなキャラクタ欲しいよね?

Twitterって複数人で運営するのっていい方法があるのかな?というのだけ、ちょっと分からないけど・・・何はともあれ、一緒にやってくれる人&いろいろアイディア募集中です。

posted by @shibukawa at 22:23 | Comment(152) | TrackBack(0) | 日記 はてなブックマーク - Sphinxについていろいろ考え中・・・

2009年10月26日

とちぎRuby会議02 - その2(LTディレクターズカット版)

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前回のエントリーでは、とちぎRuby会議02で発表した資料を公開したのですが、時間の都合でカットした分を公開します。死蔵しても意味ないしね。まさにディレクターズカット版です。というか、カットした部分だけ。どちらかというと、文章の書き方渋川流メソッドなので、内容的にはこちらの方が「儲かるRuby」という今回のテーマには近い気がしたけど、どうしてもアジャイルについて入れたかったのと、江渡さん栃木上陸記念を入れたかったので、こちらをカットしました。イテレーティブなドキュメンテーションとかの話しはここでの話しを飛ばしてしまうと、本編で唐突な印象だったんじゃないかな、とは思いますが・・・

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儲かるドキュメントを書く場合に、何をどう書いていけばいいのか、という話しをします。まだ考え中の部分なので、これからもこの内容はどんどん変わってくると思いますが。

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ソフトウェア開発にもいろいろなケースがあります。それに応じていろんなドキュメントがあります。例えば、将来が完璧に予想できるX-メンと、将来が予想できると思い込んでいる痛い人向けのウォーターフォールという開発プロセスでは、後段のプロセスの下々の人達向けに情報を伝達する目的でドキュメントを書きます。オープンソースでは、インストールやTipsなどのサポート記事を開発者以外の人がブログに書いたりしますし、MLの過去ログとして誰かがポストすることもあるでしょう。こういうのが重要な情報源だったりしますが、これも立派なドキュメントと言えます。

どのようなスタイルであっても、開発を加速して、ソフトの実体を知らない人に効率よく情報を伝えて、といった、汎用的な部分は必ずあると思います。また、ドキュメントの作成にも時間がかかるため、品質もあれば、作業時間もあるし、スコープもあります。リソースも必要です。そのため、ドキュメントもソフトウェア開発と似たようなものですし、当然「効率」というものから逃れることはできません。そこはについては、これからもじっくり考えていきたいと思っているところです。

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現在、ドキュメントを分類するための方法を検討中です。なんとなく、2×2のマトリックスにできるのかな、と思います。もちろん、長くたくさん読まれるドキュメントが儲かるドキュメントです。○○仕様書って誰が得なんですかね?ユーザがそのまま読めるリファレンスマニュアルの形で書いた方が、書く方ももらう方もうれしいと思うのですが・・・「リファレンスマニュアルに書いてあることが仕様です」という契約にすればいいのに、と思います。まぁ、そのまま下請けに投げるような会社は仕様書の方ががうれしいのかもしれませんが。

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多くのケースには応用できないと思いますが、僕が最近心がけていることを紹介していきます。

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posted by @shibukawa at 00:35 | Comment(33) | TrackBack(0) | 日記 はてなブックマーク - とちぎRuby会議02 - その2(LTディレクターズカット版)

2009年10月06日

年金だってゲーム


taken by Stephen Brace under CC BY-NC

ずっーっと前から考えて続けていたのは、「政治も、出世も、全部ゲームだよね」ということです。正確には世の中そのものじゃなくて、その中で作られている「社会」というものがゲーム。「制度」とか「プロセス」という名前がつくものはすべてゲームですよね。 MMORPG(多人数同時参加型のRPG)。

例えば、年金というのは「どれだけ経験値を積むと(年金を納める)と、どのぐらいレベルがあがるか(定年後の収入)が上がるか」というゲームです。経験値の積み方が少ない人でも、なんとか死なずにクリア(生活をまっとう)しなければならないし、議員年金みたいなちょっとでも議員になると年金がもらえるのは「チート」みたいに言われるし、消えた年金は「冒険の書が消えました」に相当します。

どんなゲームでも重要なこと

ゲームで重要なのはバランスです。ゲームをある程度やったことなら分かると思いますが、簡単すぎるゲームというのもつまらないんですよね。完全にランダムな要素だけのゲームもすぐに飽きるでしょう。もちろん、難しすぎてもダメです。レベル99でも、レベル30でも、それなりに楽しめる。そういうゲーム作りが難しいけど必要となります。特にオンラインの複数人でプレイするゲームだとね。初心者でも上級者でも、同じように楽しんでもらうための仕組みが必要です。レイヤーを分けて、クラスが違う人が会わないようなヒエラルキーのある世界にするか、それとも、レベルの差を小さくするような補正をかけていくか・・・

年金みたいな制度もそうだし、社内の出世の仕組み、簡単すぎる(年功序列)と頑張ってスキルアップする人はいなくなるし、ソフトウェア開発もアジャイルだと努力(タイムボックス数)と成果がシーケンシャルだけど、ウォーターフォールだとレベルが上がる(製品の機能実装)とレベル上げの時間的な差が大きいところが面白くない部分として言われるんじゃないかな、とか。チャレンジとリターンのバランスが良い部分(フロー体験)を多くの人に体験させる仕組みを考える必要があります。

例えば、公共事業の入札の制度も、あまりにも発注側の自由度が高くなっちゃうと「犯罪で捕まるリスク」よりも「悪いことしてキックバックもらおうぜ」というリターンの方が大きくなってしまい、そこに挑戦するヤツらが出てきてしまいます。相手が突っ込んで来るのを予想していちか罰か(リスク)鉄山靠をしかけて大ダメージを与える(リターン)賭に出る(バーチャファイターの例)のと一緒ですよね。鉄山靠を使わせないようにするには、攻撃力を弱体化させる、当たりにくくする、みたいなゲームバランスデザインが必要になります(ちなみに、実世界はゲーム違って技をなくすのはできないが、バランス調整はできる)。

ゲームを考える人に重要なこと

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posted by @shibukawa at 00:17 | Comment(127) | TrackBack(0) | 日記 はてなブックマーク - 年金だってゲーム

2009年10月05日

アーロンチェアがやってきた!

アーロンチェアが来た!

父親の還暦祝い。何がいいかなぁ、というのを考えていたのですが、父親は勉強が好きで、ちょっと腰が悪いということで、オフィスチェアにしました。アーロンチェアのボスチャーフィットつき。

両親と一緒に買いに行ったのはオフィスチェアーズというお店の銀座のショールーム。色々見比べられるし、「このイスはこことここが調整できますよ」「こういう姿勢で勉強するならこれ」「このイスは何年でこのあたりが弱ってくるから交換が必要」と丁寧に解説もしてくれるし、実際に座ったあとに調整をしてくれるため、ばっちり調整した後の状態で比較して確実に体にあったイスを選ぶことができます。ここに行って良かったな、と思います。アーロンチェア分の予算は用意していたのですが、座ってみて合うなら別のものでもいいかな、とも思ったけど(アーロンチェアは高い部類に入るのでアーロンチェアの予算があれば自由度は広い)、結局は最初の見込み通り、アーロンチェアになりました。

座面と背中の布地の柄も現物を見て「こっちがいい」と選べたし、おもてなしという意味では、このお店に案内して選んでもらう、という演出も含めて、プレゼントというパッケージングは最高にいいかも、と思いました。もちろん、個人で自分のために買いに行くというのも結構ワクワクしていいかも、と思いますし。

ちなみに、ネットのお値段よりも、ちょっぴり安くしてくれちゃったりもします。へっへー。ちなみに、僕の個人のイスは、実家で使っていたお古のリビングのイスです。無料。革張りではあるけど、リクライニングとか全然しないし、僕もそのうちメッシュのイスが欲しいな。暑がりだから。

posted by @shibukawa at 00:13 | Comment(331) | TrackBack(0) | 日記 はてなブックマーク - アーロンチェアがやってきた!

2009年09月19日

Tornado 0.2が出ています。

先週翻訳したTornadoですが、新しいバージョンが出ています。ざっと見る限り、差分は以下の通りです。

  • スクリプト変更時(デバッグモードのみ)でのオートリロード
  • WSGIアプリケーションのサポート

変更履歴はhttp://github.com/facebook/tornado/commits/masterです。

翻訳ページももちろん、更新していますよ。

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2009年09月03日

「セントポールの隣」に行ってきました

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立教大学のすぐとなりにある洋食屋、セントポールの隣に行って参りました。たまたま、ランチェスター戦略学会で立教大学の方と知り合いになり、公開講座の話を聞いて何度か立教大学に足を運んだのですが、そのときに「お昼オススメの場所ありませんか?」と聞いて教えてもらったお店の一つがここでした。ついつい池袋の西口に行ってしまうと、途中で蒙古中本の引力に負けて行ってしまうので、今回は要町から歩く作戦です。ちなみに、他の立教の方からの情報によると、短縮名は「セン隣」みたいです。こう呼ぶとツウっぽい?

いい言葉@セントポールの隣

580円からと安いメニューが多く、どれもおいしそうです。待ち時間も短く、学生人気が高いのもうなずけます。まぁ、早稲田周辺はもっと尖った店が多いのかもしれないですが、僕が言っていた大岡山周辺に比べれば、ね。2時すぎに行ったのですが、人はまだそれなりに居て、学生が大声で楽しく会話してました。本を読んで勉強したり、パソコンを広げて本の原稿を書く、という雰囲気ではなかったですが。僕が頼んだのは↑チキンカツでしたけど、これもおいしかったです。食べきれなかったです。

お店の中に貼られていた標語がかっこよかったので、頼んで写真を撮らせて頂きました。

  • 実践なくして結果はなし
  • 結果無くして実績はなし
  • 人手よりも人材へ
  • 人材よりも人財に

すごくいい言葉ですよね。理屈よりもなによりも、行動することから始まる世界がありますよね。ついつい会社の仕事だと過去に前例がない、というのが行動を妨げる要因になりますが、前例を作るには実践がなければだめですもんね。ポジティブな感情が引き出されます。

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要町から歩いてみましたが、途中、なんか昭和が残ったような、それでいて、ちょっと背伸びして平成やってます、みたいな歩道が。こういう雰囲気好きです。

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2009年07月16日

エンジニアは翻訳をやるとお得


by rudolf_schuba (under CC)

趣味やらなにやらで色々翻訳をやってきました。主にPython方面ですね。今まではブログに書いていましたが、最近は翻訳記事用のブログに分けました。色々手を加えて、CMS風ナビゲートを追加したりしています。The History of Pythonの翻訳もやっております。今のところ全部の記事の翻訳をキャッチアップできています。最近やってないですが、InfoQ。そして、nomicoさんたちと一緒にやっているGTD Timesの翻訳。書籍だと、アジャイルソフトウェア開発スクラム と、実践eXtremeプログラミング です。もうかなり昔の話になってしまいましたが。最近Erlangに興味が出てきたので、Erlangの勉強ついでに翻訳でもしてみようかな、と思っています。

例え、翻訳本を書いて収入があるというケースじゃなくても、翻訳をやると、いろいろうれしいことがあるなぁ、というのを実感しているので、そのメモをまとめてみようと思います。後は、僕が翻訳するにあたっての心がけも。是非とも、みなさんも興味がでてきたら、やってみてください。

翻訳をやって自分の立ち位置を宣言しよう

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posted by @shibukawa at 08:59 | Comment(104) | TrackBack(0) | 日記 はてなブックマーク - エンジニアは翻訳をやるとお得

2009年06月23日

[翻訳]Unladen Swallowのプロジェクト計画

http://articles.shibu.jp/article/30008337.html

@voluntasから紹介されたので訳してみました。いつも色々情報ありがとうございます。Pythonを5倍以上速くしちゃおうよ、というプロジェクトです。Googleの中の人が参加して、論文とかもがっつり研究して、本気な感じです。

人によって、「ここが面白い!」と思うポイントはそれぞれだと思いますが、僕がいいな、と思ったポイントは以下の点です。

  • CPythonの拡張モジュールと、ソースレベルの互換性を維持する
  • 並列化されたガーベジコレクション
  • 既に実証されている成果をどん欲に取り込む姿勢
  • パフォーマンス上重要なクラスと関数をCのバックエンドからPythonに持ってくることができるぐらい、Pythonを高速にしたい
  • 正規表現の高速化
  • PyStoneなどは現実を即したベンチマークではない

最初の項目とかは技術的な側面が気になるけど、ベンチマーク&高速化というきちんとした姿勢が貫かれています。そして、なるべく現実世界でのパフォーマンスアップというのを目指してベンチマークをそろえたり・・・などなど。Googleらしいというか、まずはデータ、結果もデータで、みたいな姿勢を感じます。ここまで実利指向を貫いて仕事をする、というのは僕には難しそうだけど、できるとうらやましいなぁ、と思います。

オープンソースがどうの、という話が数日前に盛り上がったけど、外国の人がやった成果を日本語で紹介するのだって立派なオープンソース活動だと思います。そもそも国とかどうでもいいしね。重要なのは、それぞれの人が、何を周りにギブできるか、という点かなと思います。僕もそろそろPyPIにアップロードしたいな。いろいろ。

posted by @shibukawa at 22:34 | Comment(405) | TrackBack(0) | 日記 はてなブックマーク - [翻訳]Unladen Swallowのプロジェクト計画

2009年05月19日

「とらドラ!」−純愛ブーム、スピリチュアルブームのその先

実際に会った人に話をしてもmixiやtwitterに書いても「そんなアニメにのめり込むような人じゃないと思っていたのに」的な白い視線を感じるし、「あと1年は彼女ができないフラグ」が立ちそうな気がするけど、久々に映像作品としてすごいモノに出会ったのであえて書きます。ネタばれしないように気をつけながら。

toradora

普段はニュースとかNHK教育の教養番組ぐらいしかテレビを見ないのですが、めんたねの人たちに勧められて「とらドラ!」を見始めたら、ここ10年ぶりぐらい久しぶりにどはまりしました。アニメも3周以上、小説も2周。あ、ゲームはまだ買ってませんよ。生活壊れてしまいそうなのでw

とらドラ!は色んな方向から、多面的に見ることができるし、まだまだこの作品から学ぶことは多いし、吸収しきれていないのですが、この作品の「文学作品としての価値」をあえて文書化してみたいと思います。この数年は、純愛ブームというものがあったり、スピリチュアルが幅をきかせるようになってきたけど、とらドラ!を見ると、「純愛やスピリチュアルを求める心理」の先にあると思われる、次の世界の形が透けて見えます。実際にこれが本当の未来になるかどうかは、この作品が「アニメ」としてではなく「映像作品」として、アニメ・ライトノベル以外の層にも受け入れられるか次第ではあると思いますが。

とらドラ!は社会性の成長の物語

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2009年05月15日

工場のメタファーがイマイチな本当の理由


taken by shutupyourface

そういえば、このブログにはほんのちょっとしか書いてませんでしたが、QCon Tokyoに参加しました。主にクラウドコンピューティングのトラックを中心に聞いていました。本当はAndroidとかも興味あったんですけどね。その中で、Rubyのまつもとゆきひろさんのトラックの中で「おや?」と思うところがあったので、ブログに書くことにしました。

そもそもメタファーは単なる比喩

「ソフトウェア工場」のメタファーについて、「ソフトウェアは工業製品じゃない」という話はいたるところで聞かれますし、まつもとさんのお話のスタート地点もそうでした。僕も以前はそう思ってましたが、最近はちょっと違います。そもそもメタファーは「比喩」でしかないので、「ここの量産にあたる部分はコンパイルでしかないから云々」と、対応する部分の状況が違うからダメだ、というのはちょっと短絡的すぎないかな、と思います。「本来は量産にあたる部分はソフトウェアではコンパイル作業なんだけど、ソフトウェア工場のメタファーではプログラミング作業と見なします」と言ってもいいと思います。単なる比喩ですから。

もちろん、見方がブレている時点で、コミュニケーションツールとしての役割は果たせていません。「ソフトウェア工場というメタファーがいまいち(情報伝達の点で)」というのには同意します。でも考え方が違う、とまでは言う必要はないかな、と思います。

「量産ライン」は数ある製造工程のごく一部

中越沖地震の影響で、自動車工場の操業が止まったのは覚えている方も多いと思いますが、いわずもがもな、自動車は大量の部品で作られています。電化製品もそう。iPodとかも「Appleが大量のフラッシュメモリを発注!新型か?」とかニュースなりますしね。

そのような様子がリアルに実感できる本をこの前、本屋で見つけました。「クルマはかくして作られる―いかにして自動車の部品は設計され生産されているのか (別冊CG) 」です。ぜひ、立ち読みでもいいので見てみて下さい。池袋のジュンク堂だと2Fの自動車関連書籍のコーナーに平積みされてます。

偉大な書籍は偉大な一行からはじまる(by 角谷さん)らしいのですが、この本は前書きの中にエッセンスがちりばめられて書かれてします。読んでみると、偉大な本というよりは、自動車好きがうれしそうな顔して社会科見学してきて書いたような本であることは確かです。僕も興味あります。すごく楽しそう。主にトヨタ系のサプライヤー(部品メーカー)の武勇伝がたくさん書かれています。

我々が見て知り聞いて知っている自動車工場とは、自動車の最終アセンブル工場、いってみればすでに出来上がっている部品を組み立てるための工場だからである(中略)料理でたとえるならフランベしてさらに盛りつけるシーンだけなのである

自動車のシートに使われる革の製造工程だとか、手作業のたまもののハンドル、シフトコラムカバー、樹脂成形、ワイヤハーネスなどなど、自動化が全然行われていない工程もたくさんあることにビックリすると思います。「自動化された工場」の部分は氷山の一角で、その下には大量に、それをささえるための手作業が隠れているということは「ソフトウェア工場」というメタファーを言っている人はたぶん気づいていない事実。ごく一部の面からしか見てない、ということになりますよね。まぁ、メタファーなんでごく一部だけ見ても問題ないとは思いますが。

そもそも製造ラインを作る、ということ自体大変

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posted by @shibukawa at 13:46 | Comment(228) | TrackBack(0) | 日記 はてなブックマーク - 工場のメタファーがイマイチな本当の理由

2009年05月02日

シングルモルト&ショコラ マリアージュ講座

[シングルモルトとショコラのマリアージュ]

アカデミーヒルズのシングルモルト&ショコラ マリアージュ講座という講座に参加してきました〜。短い時間でも盛りだくさんな内容でした。材料費(お酒とチョコ)が2000円というのは安いですね。ウイスキーのミニボトルだけでもそれだけそろえるとその額を遙かに超えてしまいそうですし。

マリアージュというのは「結婚」から来ている言葉で、2つのものを組み合わせることらしいです。なるほどね。いい言葉なので覚えておこう。

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posted by @shibukawa at 11:42 | Comment(68) | TrackBack(0) | 日記 はてなブックマーク - シングルモルト&ショコラ マリアージュ講座

2009年05月01日

翻訳完了!The History of Python

前の記事でも触れた、The History of Pythonの日本語訳ですが、現在本家の方で公開されている記事はすべて翻訳が完了しました。1週間ちょっとかかりました。あ、日本語訳出ました、というエントリー以外ですね。今日はモンティ・パイソンについていっぱい調べ物しました。やはりモンティ・パイソンは必修科目なのかな?Guidoは渋いゲルマン男子な顔立ちのカッコイイおじさんなのに、意外とネタ好きでそのギャップがステキです。

これでPythonを知らない人がPythonにもっと興味をもってくれれば・・・と訳し始めましたが、最後のメタクラスとかは内容が難しすぎて、Python玄人か言語マニア以外はたぶん読めないです。とはいうものの、いろんな意味で意義のあるブログだと思うので、今後も記事が出るたびにキャッチアップしていこうと思います。言語の実装に興味がある人にもお勧めです。どういう意志決定で仕様が決まっていったのか、ということも色々書かれています。今後期待されるのは、メタクラス周りの詳しい話と、ブログの説明書きにあるコミュニティ話は確定ですね。ライブラリの拡充あたりも入るかな?Python3000のマイグレーションの話、PEPあたりもきちんと説明されると、いろいろなオープンソースコミュニティや、システム屋さんに役立つ情報になるかな、と思います。今後も楽しみです。

ちなみに、ブログ出版局でサンプルのPDFを作ってみたら、現在のところまでで66ページだそうな。まぁ、一ページの文字数はかなり少ない感じでしたけど。こういうテーマ別ブログだと、ある程度まとまったら本にして手元に置いておくのもいいですね。アクセスカウンタはつけてませんが、はてブ数、フィード数ともに、数ヶ月やっているこのブログに匹敵する数になっています。テーマ別ブログは強いですね。

posted by @shibukawa at 18:33 | Comment(214) | TrackBack(0) | 日記 はてなブックマーク - 翻訳完了!The History of Python

2009年04月27日

Django Hack-a-thon Disk.8に参加しました。

[Django Hack-a-thon Disk8]会場準備

Django Hack-a-thon Disk.8に参加してきました。10:00から15:00まではハンズオンで教えてもらったり、適当にハックしたりという自由タイム。その後はプレゼンタイムとか、そういう感じでした。ゆっくり交流したりする時間もあったりして、こういうイベントもありですよね。運営のvoluntasさん、kuma8さん、お疲れ様でした。moriyoshiさんと僕とで1980年同盟です。業界を盛り上げていきたいですよね!僕はハックはしないで翻訳なぞしていましたが、色々交流できて楽しかったです。また参加する。今度は運営側で。イベント自体も楽しかったけど、サイゼリアの会話もすごくためになりました。というか久しぶりにやる気になったw

プレゼンタイムで発表して参りました。ネタはずーっと考えていたのですが、資料作成を開始したのが当日の0:30。3:00前に一度寝て、6:00に起きて7:30ぐらいに一応完成ということで(30分はpptのテンプレート探しをしたり)、発表時間の割に作成時間とかは少なかったかも。メモ書きのマインドマップをそのままスライドにするという手抜き技炸裂です。でも、それ以外の人のFlashのお話とか(本当に初めてのプレゼン?)、php not foundとか、jQueryでF11事件とか、自己紹介だけで盛り上げちゃう人とか、Open Socialとか、みんなすごくて、あの発表の中だと一番地味地味プレゼンだった気がします。

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2009年04月12日

PowerPointを外部DSLとして利用する

InfoQ主催のQConに行ってきました。書きたいことはたくさんあるけど、まずはMartin FowlerのDSLのお話を聞いて思ったことです。DSLに関しては僕も一回「英語に近いからDSLっておかしくね?」という思いをLTで発表したことがあるぐらいなので、色々思うところはあるわけです。まぁ、あんまり注目されたLTではなかったのですし、将来DSLが流行ったときに「既にこういうことを考えているヤツがいた!」と僕の名前が発掘されるのが僕の希望です。

Fowlerは、XMLよりもRubyの方が見やすいとか、そういうことを説明されていましたが、ステートチャートは上から下にシーケンシャルに流れるのではなくて、平面空間上にネットワーク構造を構成しています。フローチャートもUMLのアクティビティ図も、UMLのステートチャートも全部そうですけど。それならばいっそのこと、2Dで表現できるツールを使った方がいいですよね?Rubyで書かれたネットリストよりもね。ということで、このときにすでに考えていた「PowerPointのオートシェープを使ってネットワーク構造を表現するDSLってありじゃないの?」というのを実装してみました。Python+win32comです。矢印の向き情報を参照してノード間の接続情報を取得して出しています。また、吹き出しはコメント扱いで無視する実装になっています。

20090412 133312

このパワーポイントを処理した結果は以下のようになります。

id:2056 text:End
id:2052 text:Start
id:2053 text:State1
id:2054 text:State2
2053 -> 2056
2052 -> 2053
2053 -> 2054
2054 -> 2053
2054 -> 2056

発展の余地はたくさんあって、形状に意味を持たせたり、矢印の色や太さに意味を持たせる、というのがまず考えられますよね。トランジションというか、矢印に意味というかテキストを載っけるのも検討すると幅が広がります(おそらく座標値でヒットテストをする必要あり)。もちろん、図形に載っけるテキストの文法を定義するのもありですよね。調査したところ、OpenOfficeでもAPIが色々あるので大丈夫そうですが、業務でプログラマ以外の人にこのファイルを扱ってもらう(読む by Fowler)というDSLのメリットを生かしてもらうには今のところPower Pointかな、と思います。あ、残念ながら、Google DocsのPresentationはAPIで絵の情報が取得できないので使用できません。KeyNoteは手元に環境がないのでパス。

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2009年04月08日

Capabilities for Python?の翻訳

Python作者のGuidoのブログの翻訳です。一日にちょっとずつ翻訳をしていたのですが、長くて一ヶ月もかかってしまいました。読むのも大変だとは思いますがどうぞ。capabilityという言葉があったんですね。権限を与えていく方式のことをcapabilityというらしいです。最後にGoogle App Engineのこともちょろっと触れられていますよ。

訳がこなれていない部分もあったり、リンク先の資料とかも目は通してなかったりするので、読みにくかったり勘違いしている部分もあるかもしれません。


Capabilities for Python?

原文: http://neopythonic.blogspot.com/2009/03/capabilities-for-python.html

私はMark Miller氏からemailを受け取った。Zooko氏のcap-talkメーリングリスト(私は参加していない)のポストを引用したものである。Markは私に対して、capability(訳注:チケットを用いたオブジェクトの保護システム)に対する見解を明らかにして欲しいと質問をしてきた(おそらくPythonに対して) 。他のメーリングリストへの参加が必要ということもあるので、自分の意見をここに書くことにした。検索エンジンの魔法によりこの記事は関係する場所に届くことが期待される (訳注:GuidoはGoogleで働いているため検索エンジンに触れているのかも) 。

彼がポストした内容によると、Zooko氏は、私がcapabilityについてのアイディアを敵視をしていて、Amoeba(Pythonは、もともとは、Amoeba向けに開発された)におけるパスワードを使ったcapabilityと、私の想定される態度や経験とを結び付けようとしているようである。これはいくつかの理由で奇妙だと言わざるを得ない。最初に、私が覚えている範囲内では、Amoebaのcapabilityはパスワードを利用しているわけではなく、不可逆(一方向)の関数と乱数を基にしている。それと、安全な壁に埋め込まれたイーサネットのソケット(これはおそらく流行らなかった:)も。二番目にAmoebaにおけるcapabilityの私の経験から、何年もかけて、プログラミング言語のEのようなモダンな言語から、Pythonへcapabilityを組み込む提案の中に効果のあるものがあったとは思えないことである。最初の提案は確か、Ka-Ping Yee氏とBenLaurie氏のものであった。この内容はというと、足し算的なアプローチよりも、引き算的なアプローチであったが、実質的にはユーザを制限するPythonサブセットのことである。

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2009年04月02日

他業種から学ぶこと、学ばないこと

taken by royskeane

僕が師匠と呼んでいる、ほりうち!師匠がブログでScrumの勉強記を書かれています

Web制作は、ソフトウェア開発に比べて関わる人が少ない場合が多い。期間も短い。お客さんとのコミュニケーションも多い。戻りが多い。Web制作はアジャイルにならざるを得ないのである。というか、後戻りできないウォーターフォールをWeb制作で完全に実現することは、かなり難しい。

ソフトウェア開発の分野はWebより歴史が長いから、学べることは多い。憧れることもある。だが前提が大きく違うので、そのままメソッドを持ってくることはできない。 目指す場所が違うこともあるのだろう。

さすがは師匠だ。僕がこの手の話を聞いて「そのまま持ってくるのは違う」というのに気づいたのは2年ぐらいかかった気がします。ソフトウェア業界はもっと歴史の長い製造業や建築業から輸入してくることが多いですが、ソフトウェア特有の事象に会わせないで無理矢理持ってきて痛い目に遭っている気がします。

[日光]竜頭の滝続きを読む
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2009年03月18日

アイディアリーディング

アイディアリーディング

ブレインジムと連続のセミナーでした。先生は再び鏑木先生です。ワーク中心のセッションでした。

基本的な構成はシントピックリーディングと一緒だそうです。シントピックリーディングは同じジャンルの本をまとめ読みする、といった知識しかなかったんですが、他の本を触媒にしつつ、自分のアイディアをまとめる方法なのかな、と思いました。基本的な手順はこんな感じでした。

  1. 自分が深めたい目的を決める
  2. 目的にあう本、記事を4〜5本集める。
  3. 本をざっと読み、自分が司会者になったつもりで、それぞれの著者の主張を聞いてみる。
  4. 目的に合うテーマを決め、誰にもう一度聞いてみるか決める。 →テーマ
  5. テーマごとにもう一度本を読み返し、色々な著者の主張をミックスしてまとめる。
  6. それぞれのテーマを読み返し、自分のアイディアを入れていく
  7. 文章などにまとめる

目的が本のタイトルだとすれば、テーマは章立て、というイメージでいいと思います。

最初は他の著者のアイディアをそのまま抽出してくるだけですが、次の段階ではそれをリミックスして、自分がまとめたいテーマごとに整理して、次に自分のアイディアを入れて、最終的には完全にオリジナルな自分の文章ができあがります。

今回は、鏑木さんの選んだ4つの記事を元にワークを行いました。A3サイズのワークシートに、参考にした記事の著者などを記入して進めていきました。同じ記事を見て進めていったのですが、みんな注目するテーマはそれぞれ違っていたため、徐々に路線が別れていき、最後の発表では一つとして同じものはありませんでした。

今回のワークでは、まず最初に、「言葉」というものに関しての連想される用語をリストアップしました。これは毎回はやる必要がないと思います。自分なりのテーマを見つけるためのワークかな、と思いました。

著者にインタビューをする、という方式は他のものにも使えそうですよね。例えばオリジナルの本や記事を書く場合に、色々アドバイスをくれそうな知人の名前を入れておいて、その人にインタビューをするつもりで文章を書いていく・・・とかね。

シントピックリーディングはフォトリーダーを前提としているようですが、僕が受講したSRRビジネス速読でも役立ちそうです。フォトリーディングを受講した方の中で、シントピックリーディングを受講したとたんに才能に開花する方もいるそうです。読書というものは手段にすぎないのですが、読書をベースに文章を書く、という限定されたコンテキストであれば、この方法はかなり強力な方法なのかな、と思いました。

posted by @shibukawa at 23:37 | Comment(168) | TrackBack(0) | 日記 はてなブックマーク - アイディアリーディング

ブレインジムを受講しました!

きたせんじゅー

フォトリーディングの先生もされている、鏑木先生のブレインジムというセミナーを受講してきました。なんとお値段無料!しかも、異次元空間に飲み込まれてしまったのか、参加者が少なくたったの3人(先生も含めて、サポートの方も3人)でした。

ブレインジム

ブレインジムは30年近い歴史のある手法で、元々は学習障害のある子供達へのカウンセリングとしてスタートしたそうです。さまざまな学問をベースにしており、ブレインジムのインストラクターになるのに、鏑木先生は2年半!かかったそうです。ブレインジムの基本的な考え方は体の動きが脳にも影響するというものです。確かに散歩はアイディアの発想にいい、とかいいますもんね。アニメとかだと運動が全然ダメで頭のいいキャラクタとかいますけど、現実世界だと、頭のいい人ってスポーツが得意だったり、楽器が得意だったり、という人も多いですからね。

脳の動きを良くする体操や、水を飲むといいよ、みたいな話も参考になったのですが、脳の働きをきちんと説明してくれたのがとても参考になりました。記憶と感情は影響があるんですよ、とか7つの知識(論理、音楽、体感覚など)があり、得意なものは人によって違うんですよ〜とか。脳の働きを学ぶ方法としても良さそうですね。参考になる、ブレインジムが前提としている5箇条はこれです。他のモノにも参考になりそうです。

  • 成長とはバランスの追求である
  • 注意は意図に従う
  • 積極的な体験は学びを加速する
  • 知性とは生来人に備わったモノである
  • 人はそれぞれ相互作用している

目標を考えて行くところはビジネス系のソリューションフォーカスやGTDの考え方に近いですね。目標が明確であればあるほど、自然と体が動きますからね。本当は実際の体の動かし方を説明できればいいんですが、細かいところは文章ではお伝えしにくいので、細かいところは会ったときにおたずね下さい。大まかなところだけ、備忘録代わりにブログに書いておきます。順番はあまり重要でないみたいです。

  • 水を飲む
  • おへそを押さえながら、鎖骨の下のスイッチ(2個あり、左右の間隔は僕の場合は文庫本の横幅)
  • クロスロール。その場で足踏みをするが、右足を上げるときには左手でヒザをタッチ。反対の手は真後ろに。なるべくゆっくり。
  • フックアップ。イスに浅く座り。リラックスした姿勢で手と足をそれぞれクロス。その後は足を戻し、手はボールを持っているような感じ(指はつける)でリラックス
  • アクティブポイント。おでこの真ん中あたりのちょっと骨が出ているところに指3本をあててリラックス
  • 伸びは、イスに浅く座り、足をクロス。3秒間息を吸いながら上に伸び。3秒かけて前に上半身を倒し、8秒間キープ。

ちなみに、今回のはお試しセミナーみたいな感じでした。本格的な講座もあるようです。また、定期的にこのようなセミナーもあるそうですので、ご興味のある方はぜひどうぞ。

posted by @shibukawa at 23:00 | Comment(7) | TrackBack(0) | 日記 はてなブックマーク - ブレインジムを受講しました!

2009年03月16日

立教大学公開講座「地域経済再生の条件を問う」

立教大学の夜景

立教の方からご案内のメールを頂いたので、行ってきました。無料だったけど、内容はすごい良かったです。また行きたいと思います。「地域経済再生」とコンテキストがかなり明確に限定されている講座ではありましたが、ちょっと抽象化して見ると、いろんな所で応用できそうな種がたくさん隠れていました。

立教大学公開講座

いつものように声高らかに言われる「人材育成」。この講座では、「育てるというのは間違っている。気持ちがあれば勝手に育つ」と言うことを言われていました。確かにそうだよね。気持ちのない人に色々詰め込んでも芽は出ないもんね。そして、「目的」「行動」「情報」の3つの共有が地域で協力していくのに必須(ダメだったところを分析するとできていない)ということ。3つがそろえば、誰かが旗振りをすることなく、各自自発的に目標に向かっていきますからね。

ビジネスという観点での提言もありました。いつまでも政治が補助しないと動かないというのでは意味が無く、それがビジネスになってきちんと回らないと再生の意味がないですもんね。ビジネスで重要なのは以下の3つだそうです。

  • 社会に貢献することでお金をもらうという意識
  • 永続性はあるか?進化の余地は?
  • アイディアを考えたら、仮説検証をしっかりやる

地域経済再生ならではの視点では、「自分たちの地域を盛り上げるんだ!」という地域のプライドが重要というのは、今まで気づいていないことでした。あと「そうなんだ」と思わされたのは、役所はNPOなどの立場では動いてくれないことが多いけど、婦人会などを味方に付けて、産官「民」学の4者で連携できれば動きやすいよ、とのこと。

最後に、不況についても軽く触れられてましたけど、戦後最大の不況とはいいつつも、第二次世界大戦や、応仁の乱の焼け野原に比べたらたいしたことないよね?というのは確かにそうです。その当時を体験したわけではないけど、食うのに困るということはないですもんね。

最後に、メール頂いた筒井さん、どうもありがとうございました!

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posted by @shibukawa at 21:47 | Comment(49) | TrackBack(0) | 日記 はてなブックマーク - 立教大学公開講座「地域経済再生の条件を問う」

催眠誘導ワークショップ

聖橋の夜景

3/1と3/8の二日間、めんたねの催眠誘導講座に参加してきました。先生のこうじさんとはもう1年のつきあい。最初は確か秋葉原のGTDの勉強会でした。いろんな縁がいろんな可能性を引き寄せてくるのを感じますね!仕事術の縁から催眠ですもんね!

催眠誘導ワークショップ

催眠は名前からするとすごい怪しい感じがむんむんしますが、催眠=トランス状態というのは日常でいくらでも体験している状態です。こうじさんは、「電車で寝ているけど、気づいたら自分の降りる駅の目の前で目覚める」という例を出されていました。これは、本当に寝ているわけではなく、催眠の時間歪曲が起きているということらしいです。他には遊びに夢中になっていると全然疲れないで時間があっという間に経っているとかね。

この講座で思ったことは、人間というのは不思議だよね、ということ。言葉というスイッチでトランス状態に入ったり出たり。一番ビックリしたのは「健忘」を意図的に、すごい鮮やかに起きるのを目の当たりにしたことです。健忘が使えるようになると、暗示を与えることができるようになるので、思いこみなどが原因の症状を取り除くことができるようになります。

あ、そうそう。僕の場合は催眠される人が協力してくれないとトランス状態に入れることはできません。催眠というと「壺を買わされるんじゃないか」というのがいつも言われることですが、僕の場合は「壺を買わなきゃ行けないことはわかっているけど、あと一歩が踏み出せない」という人に買わせることができるかもしれないけど、壺を欲しいと思っていない人に買わせることはできませんから。

練習をやっていて、「すごいうまい」と褒められたけど、仕事ではあんまり役に立たないスキルがまた一つ。

2日目の後、めんたねの人たちとご飯を食べたけど、やはり人間の負の部分(精神的な病とか)もひっくるめて、それでも人が好き、という人ばかり。なんか話をしていると、細かい悩みとかってどうでも良くなっちゃうんだよね。

posted by @shibukawa at 21:15 | Comment(143) | TrackBack(0) | 日記 はてなブックマーク - 催眠誘導ワークショップ
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