さきほどのブログエントリーはあくまでもFlashの代替と考えた場合のお話でした。Flashはあくまでも枠の中で動かす的な用途が多いのですが、Edge Animateは「枠を作る」用途で使えそうな気がします。
アプリケーションの枠を作るのに必要な機能
例えば、HTMLベースのメールアプリを作るとして、ログインフォームが出て、そこからメール一覧をとってきて、メールのリストを表示するといったケースを考えてみます。今後数年間のトレンドを先取り・・・かは分からないですが、ログインフォームの表示、認証待ち、クローズ、メールのロード、リストの表示などなど、さまざまなアクションにアニメーションをつけるといったことがしたくなるでしょう。今までのWebアプリよりももっと動的に動いて見えるアプリ。Qtなどでは作りにくいような遷移を伴ったアプリです。あるいはウィジェットが満載の(iGoogleのようなアプリ)などです。こういったものを作る上で、Edge Animateが活躍しそうです。
Edge Animateの各要素はすべてHTMLのタグになります。idが標準で付きますし、classも設定できます。テキストであればdivタグ以外もいろいろ選択できます(pタグとかh1タグとか)。現状でフォームを作成する機能はないのですが、そこはDjangoのフォーム作成などを利用して、フォームをAjaxで送ってタグの中に差し込めば、全体のレイアウトをEdge Animateで構成することが可能になります。
ドラッグ・アンド・ドロップでウィジェット(シンボルで表現)を整列するような機能をEdge Animateで作りこんで、それをアプリケーションのテンプレートとして配布すれば、誰でも似たような高機能なウェブサイトが作れるようになりそうです。JavaScriptの世界はどちらかというと「部品」がライブラリだったのですが、ウインドウマネージャのような仕組みをライブラリとして作って配布、みたいな感じですね。
また、シンボル単位でエクスポートすることもできるので、JavaScriptでいろいろ作りこんでそれ単位で配布することが可能です。jQueryも使えるし、ツリービューアーとかそういう部品として配布できそうです。jQueryのプラグインの場合、関数として定義して使う形式になりますが、Edge Animateでは、よりコンポーネントに近い形式で作り込んで配布が可能です。
今後増えて欲しい機能
より高度なCSSが設定できるようになればいいな、と思います。ボーダーとかグラデーションとか、もっと自由に設定できるようになると良さそうです。まぁ、CSSでいろいろやりすぎると今のモバイルのブラウザのパフォーマンスが良くないということであえて入れてないのかもしれませんが。現在は各要素がデザインを持っていて、CSSのようにclassでデザイン指定がないのですが、そのあたりもできるようになると良いかな、と。特にAjaxでフォームを差し込んだりするのであれば、フォームのデザイン機能は欲しいですよね。グローバルなJavaScriptのファイルのロードとかも今はどこでやればいいのか見当たらないです。ウインドウシステムのように使うのであれば、9パッチのようなものが簡単に作れると捗りそうです。
後はエクスポートするときにCSSスプライトが生成されるよ!とかになると面白そうです。
とは言え、現状でも、進撃のバハムートやファイナルファンタジーブリゲード的なミッション画面や合成画面っぽいUI(画像でウインドウとかボタンを作る)とか、カードゲームの管理画面とかを作りこむには十分な機能を持っていますし、ソーシャルゲーム的な世界から積極的に活用されるようになる可能性もありそうな気がします。
なんにせよ、いろいろ用途が広がりそうですし、将来が楽しみなツールに思えました。