Facebookが新しいウェブのフレームワークを公開しました。このフレームワークはすごいですよ。最初から、最近よく使われるようになったOpenIDなどの外部認証に対応しているし、セッションをたくさん張るようなウェブアプリにも対応しているし、 nginxをフロントに立てるのを前提としています。それでいて、ソースコードは少なく、サイズはとても小さい。極めてモダンで無駄のないウェブアプリケーションサーバです。もちろん、Google AppEngine/Pythonでも使えます。Rails/Djangoなどの拡大路線に対抗して、最近は小さいフレームワークもまたいくつか出てきましたけど、小さいからといって我慢しなくてはいけないこともないし(今までの資産が生かせないぐらい?)、こいつはRails/Djangoの対抗馬として急浮上する可能性も大ですね。
そんでもって、日本語訳を公開しました。オリジナルの文書に準拠してCC3.0での公開です。
何せ、日本のニュースサイトに上がったのは昨日の午後。@voluntasも書いていますが、24時間たたないうちに翻訳が完了するという、文字通り「竜巻のような」勢いで翻訳しました。翻訳の顛末を時系列に列挙します。
9/11 9:48
@voluntasがTwitterで「@shibukawa 翻訳希望 http://www.tornadoweb.org/d...」と呟いた。その後何人かがこのtweetsをRTする(1), (2), (3), (4)
9/11 12時ぐらい
昼休みに最初の段落を翻訳して、ハイパフォーマンスの理由がepollを使用している(Linuxでしか使えない)おかげというのを知り、ちょっとがっかりする。他の環境ではselectを使っているというのをソースコードを読んで知って、他の環境でも動くことを確認。まぁ、訳してもいいかな、という気になる。
9/11 14時ぐらい(google検索情報より)
FaceBookがWebアプリケーションサーバを公開というニュースが出る
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090911/336989/
9/11 19時半ぐらい
仕事が終わって家に到着。どんなものかな、と思って腕試しで翻訳開始
9/11 20時ぐらい
晴海Cocd Campを開催中の@voluntasから「翻訳してよ」催促がくる。どうせなので、一緒にやりませんか?とCode Campの参加者に声がけした。@ymotongpoo, @nishio, @atusi, 僕の4人でやることになりました。
9/12 0:40ぐらい
一番長いWalk Throughは独立して粒度も適当なので、他の方にお願いして、それ以外の部分やプロジェクトの作成、テーマの色の調整などを僕がやる、という作戦で進む。自分ところが完了したので。明日のお茶のお稽古に備えて宇都宮を発った。出発時点では他の人はWalk Throughを半分ぐらい完了。
9/12 3:00 ぐらい
東京着。他の人の訳は完了していた。マージ、Sphinxディレクティブの挿入作業を開始。
9/12 4:52
完了宣言
Bitbucketを複数人で使うのは初めてだったので、pull requestのマージ方法など、基本的なところに悩んだりもしましたけど、チャットしながらわいわいできて楽しかったです。Bitbucket+Sphinxは共同翻訳環境としてもいいですね。寝て起きてから、また細かい部分を修正したり、索引を設定したり、細かい修正はちょくちょく入れていますが、基本的には完了です。
ということで、プレスリリースが出て、普通の人が知るようになってから14時間でドキュメント翻訳完了です。これはすごい偉業だと思います。しかも、機械翻訳的な訳じゃなくて、きちんと日本語としても悪くないレベルですしね。みなさん、お疲れ様でした!