
マインドマップという言葉はかなりメジャーになってきましたが、実際に描いている人はまだまだ、という感じがします。まだ、セミナーなどで描いていると「マインドマップですよね?初めて見ました」という声をかけられることもまだまだあります。さすがに4〜5年ほど前みたいに「なんですか?それ?」という人は少なくなってきましたけど。
そんな中、僕もお世話になっている、マインドマップインストラクターの伊藤賢さんの本、iMindMapではじめるマインドマップが出版されました。賢さんに献本いただきました。ありがとうございます。
iMindMapというソフトを対象にはしていますが、中の事例はマインドマップのセミナーの中で出てくる、応用例をパワーアップさせたような内容になります。iMindMapに寄らない内容です。テーマがきちんと書いてあり、それに関するサンプルの解答あり、時間の制限の設定もきちんとあり、読みながら「講習の中のワークみたいだ」と思いました。
通常のマインドマップの活用方法としてもかなり具体的にフォローされています。本の構成も、インプット・アウトプット、パーソナル・グループと2×2の明確な分類になっています。学習から、会議から、応用例が丁寧に書かれています。ここで書かれている方法は、例えiMindMapを使ってなくて手描きであったとしても効果抜群です。また、他のソフトを使っていたとしても、ある程度はフォローできるんじゃないかな、と思います。まぁ、セントラルイメージがかけず、枝の形が画一的だと、インプット(記憶)の点ではかなりの損失があるので、iMIndMapを使うのがいいと思いますが・・・マインドマップの活用方法の書籍としては、今まで見た本の中でも1、2を争うほどのすばらしい内容だと思いました。ちなみに争っている相手の本は、マインドマップ資格試験勉強法です。 マインドマップはどのような場面で使用できるのか?という使い方のパターンカタログとしても価値は高いです。
「iMindMapに寄らない」とは書きましたが、この本だけあればマインドマップが分かるかというと、そうではありません。というのも、マインドマップの描き方のルールなどはあまりなく、ツールの使い方の話が代わりにある(というか、そのための本だし)からです。iMindMapを使うと、「セントラルイメージを中央に」「木構造に枝を書く」「枝の上に文字を乗せる」「枝ごとに色を変える」「中心ほど字を大きく目立たせる」などといった、細かいルールは意識しなくても、ツールのおかげで強制されるからです。手書きで書く場合には、軽くルールが分かるできる子はノートがちがう!
や、マインドマップ(R)が本当に使いこなせる本
といった本などで、描き方を覚えるといいです。記憶のメカニズムなど、マインドマップのバックグラウンドを構成する、トニー・ブザンの脳科学の研究の結果の知識まで知りたい方はザ・マインドマップ
がおすすめです。マインドマップの本は、それこそ雨後の竹の子のごとく、大量に発行されていますが、上記の本はマインドマップの描き方を知るには最適な本です。
もちろん、デジタル化されたiMindMapならではの「編集」というプロセスが入るので、手描きのマインドマップとは異なる部分があります。なので、手描きだと途中で大きく変更しようとすると描き直しになってしまいます。あとは、iMindMapを使う方が、枝を書いたりするのにかかる時間は圧倒的に減ってきます。塗りつぶす必要もないですからね。なので、手描きの場合にはワークの時間は多少(1.5〜2倍ぐらい?)延ばした方がいいと思います。
ちなみに、この本には書かれていませんが、iMindMapの真価は、タブレットPCと組み合わせた時に発揮されます。タブレットPCと組み合わせると、書き込む速度が格段に向上します。一度使うと、他のソフトはかったるくて使えなくなるほど。手描きよりも早く、外で描くときは手描き、家で復習でマインドマップを書き直すときはiMindMapという使い分けがきちんとできています。まぁ、ソフトのためにパソコンを買い直す人はそんなにいないと思うし、本を買う人を狭めてしまうためにあえて書いてないんだと思いますが。これからパソコンも買い直そう、と思っている方は、是非ともタブレットPCも選択肢にどうぞ。HPのやつが安くていいですよ。僕も使ってます。バッテリーの持ちはよくないですが。
改めて、マインドマップの講習を思い出して、しっかり復習してみようかな、と思っています。