タイポじゃないですよ。新しい言葉です。

by Clint.JCL
昨日、めんたねの催眠誘導講座の後の夕飯の時に聞いたお話です。こうじさんの知り合いの女性が、子供のころに聞かされてきたウサギとカメはこんなストーリーらしいのです。
カメとウサギは競争をします。ただし、ウサギは寝ません。どんどん差を付けていきます。カメにはなすすべがありません。しかし、ゴール地点は丘を越えた坂の下にありました。カメは手足を引っ込めて、転がって行き、すごい勢いでウサギを追い抜いて勝利を収めました。
どんな子供でも、ウサギとカメのお話ぐらい知っています。ウサギが寝ないことには勝ち目がありません。「このままじゃカメは勝てない!」と子供もハラハラします。ただ、このお話のすごいところはラストの部分。いかに不利でも、状況次第では、持てるモノを駆使すれば勝てる場合もある。あきらめてはいけない!というメッセージを持っているということです。カメは、ウサギの失敗につけ込むのではなく、実力で勝利を収めているのです。
単なるウサギとカメであれば、「油断大敵」「ウサギってアホやなぁ」で終わるのですが、このお父さんの童話は元のウサギとカメをモチーフに使いながら、遙かに強烈な学習メッセージを子供達に送り届けているのです。通常、何かを例に使うのをメタファと呼びますが、この場合は、例を使うには使うのですが、単にネタの種としてしか使っておらず、元の意味を超越してしまっています。これはもはや「ネタファー」だ、ということらしいです。
ネタファーというのはすばらしい言葉・考え方だと思います。種を蒔けば、その小さな種からは想像もできない大きな収穫があります。たとえ話に使いつつも、その元ネタの限界にとらわれることなく、それこそ種を蒔くつもりで使えるモノを使い尽くす。僕もメタファーではなく、ネタファーが語れるようになりたいです。